なみえびと

2020-09-16

多くの人に現地を見て「自分ゴト化」してもらいたい      石山佳那さん

道の駅のオープン、請戸漁港での水揚げ再開と、ニュースが目白押しの浪江町。いよいよ復興まちづくりの本番ステージが始まり、多くの分野で新たな人材が必要とされています。そこで町は「地域おこし協力隊」の制度を活用。現在2030代の3名が、それぞれ伝統工芸、日本酒づくり、観光のフィールドでその力をぐんぐん発揮中です。彼らの仕事内容は?そもそも応募動機は?そして抱負は?ぜひお聞きください。

▶浪江町では2020(令和2)年度の地域おこし協力隊員を募集中です!
詳しくはこちらへ:https://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/7/25764.html

 

【氏 名】 石山 佳那さん
【勤務先】 一般社団法人まちづくりなみえ
【着 任】 20207月(1年目)
【出 身】 福島県(須賀川市)
【生 年】 1985

 

▶いまのお仕事内容は?

道の駅やスタディツアーの運営、交流イベント開催やコミュニティ再生などのまちづくり全般を担う「一般社団法人まちづくりなみえ」に勤務し、主にツアー・視察対応と移住支援を担当しています。残念ながらコロナ禍でツアーはお申込みキャンセルが相次ぎ、まだガイドとしてはデビューしていませんが、7月の着任から2か月、町の地理や歴史を頭に叩き込み、ひたすら学びの毎日です。とにかく覚えることがたくさんあって大変ですが、地域の方々のいろいろなお話を聞くのは本当に勉強になっています。

▶協力隊員になるまでは?

大学進学で福島県を離れて以来、東京、静岡、オーストラリアと、ずっと故郷を離れて生活していました。東日本大震災・原発事故が起きたときは東京にいましたが、自分の故郷のことなのにどこか他人事のような感覚だったんです。その後シドニーに4年間滞在し、語学学校と観光の専門学校に通いました。でも帰国後、仕事探しでいろいろな人の話をきいているうち、やはり地元の復興のために自分の力を使いたいと思ったんですね。それで、葛尾むらづくり公社の復興支援員を経て、浪江町の協力隊員募集に応じました。

▶活動開始後の感想は?

同じ福島県民でも、震災前は(葛尾村や浪江町が属し、原子力災害の主な被災地となった)双葉郡など訪れたことはありませんでした。自分で情報を集めることもしないまま、もう福島の復興は終了していると思っていたんです。でも実際に現地を見て、一気に「自分ゴト」になりました。請戸を見るまで津波被害がこれほど酷かったことも知らなかった。だから、一人でも多くの人に現地を訪れてほしい。ツアーのお客様だけでなく自分の家族や友人も含めて、自分の目で見て「自分ゴト化」してもらえたらと思っています。そのためには、相手を引き込む力を持ったガイドになりたいですね。

石山さんが働く一般社団法人まちづくりなみえは2018年に設立

▶抱負をお聞かせください

まずは視察対応を完ぺきにできるようになること。そして、3年間の協力隊任期終了後もまちづくり会社での継続雇用が可能となるよう、自分のスキルを活かしてツアーで年間1千万の売上を目指します。また、コロナが終息した後を見据え、国内だけでなくインバウンド対応も進めたい。さらには観光客だけでなく移住者の増加を目指すことで、浪江町だけでなく双葉郡全体、地域全体の活性化につなげたいと考えています。

(取材日:202093日)

▼浪江町では令和2年度の地域おこし協力隊員を募集中です!
詳しくはこちらへ:https://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/7/25764.html

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